日本のアニメにおける人気キャラクターについて
1:徳間書店アニメージュ誌上で毎年行われている「アニメグランプリ*1」
2:角川書店ニュータイプの「ニュータイプアニメアワード*2」
これら2つ人気投票の
「男性キャラクターの1~5位」
「女性キャラクターの1~5位」
をまとめました。
これを見れば、ある程度人気のアニメキャラクターの推移、傾向が見えてくるでしょう。
(人気投票に関しては、組織票の問題や読者層の変化など色々と問題もありそうな感じですが、信頼する前提とします。)
アニメージュ アニメグランプリ
男性キャラクター部門1~5位
アニメグランプリアーカイブ:http://archive.fo/DUVhR
今回も「表を作ってまとめる」のが主な目的なので、深い考察はしません(というか出来ません)ので、各自思う事を思えば良いと思います。
男性キャラランキングでよく出てくる作品を挙げると、
80年代後半のシティハンター、聖闘士星矢
90年代前半の幽遊白書
90年代後半の機動戦士ガンダムW、エヴァンゲリオン
2000年代前半のガンダムSEED、鋼の錬金術師
2000年代後半のガンダムOO、コードギアス
2010年代のイナズマイレブン
2015年のおそ松さん
(意外だったのは、「テニスの王子様」や「TIGER&BUNNY」などが全くランクインしていないことでしょうか。アニメージュとは読者層が違ったのかな?)
特にガンダムSEEDの「キラ・ヤマト」さんは2002年~2007年、6年連続でランクインしていますね。今のご時世、6年間も人気を維持できるキャラってなかなかいないと思います。すごいですよね。
その他、長年にわたってトップ5にランクインしているのは、
1位:キラ・ヤマト 6年(2002~2007)
2位:アスラン・ザラ 5年(2002~2006)
同3位:冴羽遼 4年(1987~1990)
同3位:早乙女乱馬 4年(1989~1991)
同3位:蔵馬 4年(1992~1995)
同3位:霧野蘭丸 4年(2011~2014)
(今思うとシティーハンター、冴羽遼の人気ってすごかったのですよね)
きちんと推移を見ていけば色々と面白いことが解ってくると思います。
各自、思う事を、思うと、とっても面白いですよ。
ついでに、先回作成した、
女性キャラクター部門1~5位も再掲しておきます。
女性キャラクター部門1~5位
(↓女性キャラランキングの詳細はこちら)
やっぱりガンダムSEED、強いですよね。
アニメージュ読者人気では2010年以降はイナズマイレブンが強いです。
男性キャラクター、女性キャラクター2つ合わせてみるとさらに面白いと思います。
(2つ合わせた表を作れって話ですけどね。)
次に、ニュータイプアニメアワードです。
ニュータイプアニメアワード
男性キャラクター部門1~5位
ニュータイプアニメアワード男性キャラはなんというか、全体的に絵柄が地味ですね。
結構デザイン的に似たようなキャラがランクインしている感じを受けます。
基本、筋肉隆々のいかにも「男!」といったタイプではなく、
「ちょっと中性よりの黒い髪の男性」が受け入れられている感じなのでしょうか。
(こちらはアニメージュ様のランクと違って「おそ松さん」も「イナズマイレブン」も入ってきていませんね。2誌で全く傾向が違っているのが面白ですよね。)
こちらも、同様に女性キャラ部門を再掲しておきます。
女性キャラクター部門1~5位
個人的には、2011年以降は、男性キャラクターも女性キャラクターもニュータイプアニメアワードの方が、なんというか「しっくり」きます。
アニメージュのアニメグランプリとは読者層がかなり違う事が伺えますね。
前回も書いたような気もしますが、このランキング2種、男女両方をきちんと時系列および読者層も考慮に入れて分析すれば、日本のアニメにおける「人気キャラの動向」だけではなく、その背景にある「キャラクタの特徴付けの多様化」や「萌え絵の定義」、さらには「女性の社会進出」「日本文化の変遷」など見えてくるものがあると思います。
きっとそれは、誰か頭の良い人がやってくれるでしょう。
(おわり)