プリキュアの数字ブログ

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「イジメられたら、逃げ出しても良い」を伝える母の強さ。HUGっと!プリキュア第23話

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(HUGっと!プリキュア第23話より)


「いじめられたら、逃げ出しても良い」


キュアエール、野乃はなのお母さん、野乃すみれさんの選択です。
これは日々子育てに奮闘しているお父さん、お母さんに向けられたメッセージなのではないかと思うのです。

 

なんだか最近「HUGっと!プリキュア」の偏った感想記事ばかり書いている気がしますが、メンドクサイおたくが勝手に言っているだけで、基本「HUGっと!プリキュア」は全く説教臭くはない、めちゃくちゃ面白いアニメですので、ぜひ皆さま、日曜日8:30はプリキュアをよろしくお願いいたします。

最近「HUGプリがすごい」といった声をよく聞く様になりました。
自分もずっと言い続けているのですが、HUGっと!プリキュア第23話「最大のピンチ!プレジデント・クライあらわる!」でも、相変わらずの盛沢山の内容で、語るべきことが多すぎて悩ましいのです。

 

ダイガンさんはきっと幸せ

さて。
まずは1点目。
今回敵幹部ダイガンさんについてです。

「自分なら5分で片づける」と豪語するクライアス社の部長です。
しかし今回、初出動した彼は、プリキュアと戦う事も無く、味方に後ろから撃たれて退場しました。

イケメン幹部、チャラリートが「俺には何もない!」という心の暴露から「キュアエール」に抱きしめられ、

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(HUGっと!プリキュア第11話より)

パップルが「あなただって、何にでもなれる」とキュアマシェリとキュアアムールに抱きしめられたのに対し、

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(HUGっと!プリキュア第21話より)

ダイガンさんは、プリキュアと戦うことすら許されずに、仲間に撃たれあっさりと退場しました。

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(HUGっと!プリキュア第23話より)


ちょっと最近話題の「おっさん差別」を少しだけ思い出しました。(冗談ですよ)

bunshun.jp


いや、それでも最後キュアアンジュに癒されてブラック企業を退社できたのですから、それはそれで羨ましい人生ですよね。

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(HUGっと!プリキュア第23話より)

 自分が消えゆく場面でも、きちんと相手に「ありがとう」を言えるのは、さすがに大企業の部長まで上り詰めただけの事はあります。結構家庭では良い人だったのじゃないかな、ダイガンさん。

イジメ問題を扱う、プリキュア

それはさておきまして、今回キュアエール「野乃はな」の過去が少し描かれました。

明確に言葉にはしていませんでしたが、
転校して今の中学に来る前に、前の学校でイジメにあっていた様子が描かれました。

というか、イジめられていた子をかばったら、自分もイジメられる様になったみたいですね。

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(イジめられた子をかばったら、逆にイジメにあった様です)

f:id:kasumi19732004:20180708145410j:plain(ひとりぼっちでお弁当を食べるはなちゃん)

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 プリキュアでここまで明確なイジメの描写が見られるのは、自分の記憶する限り前例がありません。

ひきこもるはなちゃん。 

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手を差し伸べたのは、お母さんでした。

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「大丈夫!はなは間違っていない」
「もう我慢しなくていい」
「はなの未来は無限大!」


この言葉から察するに、野乃すみれさんが、イジメにあっている娘の為に転校をする事を決意したのでしょう。(もちろんお父さんの協力もあったと思いますが)

そして「第1話」へとつながっていくのでしょうね。

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(HUGっと!プリキュア第1話より)


そして、野乃はなちゃんは、新しい場所で、さあややほまれ、その他沢山の友達に恵まれ、今、まさに花を咲かせようとしています。

そう。
「イジメられたら、立ち向かえ」

ではなく

「イジメられたら、逃げ出しても良い」


を選択する強さが、母すみれさんにはあったのですよね。

「子どもがイジメにあったら、別の場所へ連れて行ってあげる事も選択の1つですよ」

これは、子どもたちに向けたメッセージというよりも、一緒にプリキュアを観ているお母さん、お父さんへ向けたメッセージなのじゃないかと思うのです。

(仮に自分の娘がイジメにあったら、転校を視野に入れる事は出来るか?と言われるとけっこうその選択をするには勇気がいると思います。弱いですよね。自分)

そんな話を夏休み前の7月にもって来たのは偶然なのでしょうか。


野乃はなちゃんの「とにかく友達を信用し、共感しようとする力」はお母さん譲りなのかもしれません。

この野乃すみれさんは、第11話でも、プリキュアに変身できなくなり落ち込んだはなちゃんに寄り添い、共感し救った事がありました。

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(HUGと!プリキュア第11話より)

娘の異変を敏感に察知し「共感」する。
母親ならではのエピソードではないかと思います。
(自分は父親なので「解決策の提示」とか「脅威の排除方法の模索」を優先しちゃいそうです・・・)

このイジメからの転校のエピソードを見ると、初期のお話の印象が大きくかわってきますよね。

 
第1話から描かれてきた、野乃はなちゃんの「明るさ」の裏にはこんなエピソードがあったのです。

そして、第23話の終盤、時を止めたクライアス社の社長にさらわれそうになったはぐたんがママを求めるその声に、今度は野乃はなが応える、という展開がステキでした。

 

 母親に救われたからこそ、

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母親として救う。

 (HUGっと!プリキュア第23話より)

他の4人は名前呼びなのに、はなだけは「ママ」と呼ぶはぐたん。
そのはぐたんの呼びかけに応じ、停止した時間から自力で脱出するはな。
「はぐたんは、わたしたちが守る!」
母は強い。ひたすらに。

しかも「私が守る」ではなく「私たちが守る」といっているのもずっと描かれてきた「子育ては1人でするものではなく、社会全体で助け合う」事の体現なのかもしれません。


「子育て」をテーマにする、ということはつまり「両親」をしっかりと描く、という事。
 

しかし、野乃すみれさん、

イジメにあった娘を救い、プリキュアになれなくなった娘を救い、全てを知った上でルールーを家族として迎え入れるなど、包容力の塊のような人ですよね。

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(HUGっと!プリキュア第18話より)


先週キュアブラックとキュアホワイトが登場した際に何度目かの「最強のプリキュア議論」があった様ですが、 HUGっと!プリキュアの世界での最強の人物の1人は、はなちゃんのお母さん、野乃すみれさんなのじゃないかと思うのです。

「お母さんという職業」は大変だけど、とてもとても尊いものである。

「お母さん職」というものが、いかに子どもの人生を左右するのかを明確に描きました。

この記事でも書きました様に
nlab.itmedia.co.jp


「将来子どもを持つことが女性の幸せだ、という価値観を刷り込んでしまうことをしたくない」というシリーズ構成の坪田文さん。

そんな人がここまで丁寧に「お母さん」を描写するのですよ。

「なんでもできる、なんでもなれる」を描いていく上で「母親」がいかに尊いものであるか、を描いていく事はとても重要なのだと思います。

それを体現する「野乃すみれ」さんは、HUGっと!プリキュアという作品を象徴するキャラクターの1人なのではないかと思うのです。

なんだか、HUGプリの中で1番好きなキャラになってきました。


(おわり)

 

 

 

 

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