プリキュアの視聴率と内容に相関はあるのか?
その回の内容が良いと、視聴率は高くなるのか?
別記事のコメント欄にて、
通りすがり
というのを頂きました。そこで(過去にも書いたものの焼き直しですが)
各プリキュアシリーズで、最も「世帯視聴率」が高かったのはどのエピソードなのか調べてみました。
あくまで「各シリーズ」で一番世帯視聴率が高かったエピソードです。
(自分は、視聴率は個々の数値に意味は無く、つまり1つ1つの「点」ではなく、「線」になってみて初めて意味が出る、と考えていますので、実際、最高視聴率だったからといってもあんまり意味はないかもしれません。)
そもそも、5%の世帯視聴率ってのは、正確には
「5%±1.8%の間に95%の確率で入る」位のあいまいなものですからね。
記事中に出てくる関東地区推定視聴世帯数は
ビデオリサーチ社が公表している、世帯視聴率1%=18.1万世帯で計算しています。
「人数」じゃあありません、「世帯数」です。
ふたりはプリキュア
第17話「ハートをゲット! トキメキ農作業」
世帯視聴率 最高値 9.7% (49話の平均値は7.3%)
関東地区での推定視聴世帯数 176万世帯
ふたりはプリキュア!で最も世帯視聴率が高かったのは、
第17話「ハートをゲット! トキメキ農作業」でした。
関東地区だけでも、176万世帯が視聴しました。
後のプリキュアでも恒例となる「農業回」ですね。
多分、この回の視聴率が良かったために、
後のプリキュアシリーズでも「農業回」が量産されることになったんじゃないかと思います。
あと、実はキリヤに心境変化が現れる重要な回でもありました。
なぎさの淡い恋愛模様も描かれ、ほのかとキリヤの関係、
ゲストのおじいちゃんおばあちゃんの信頼描写など、
成田良美先生が脚本の人間模様がしっかりと描かれた良いお話でした。
ふたりはプリキュア MaxHeart
第33話『勇気を出して!なぎさ波乱のバースデー!』
世帯視聴率 最高値 9.8% (47話の平均値は7.9%)
関東地区での推定視聴世帯数 177万世帯
ふたりはプリキュアマックスハートで最も世帯視聴率が高かったのは
第33話『勇気を出して!なぎさ波乱のバースデー!』でした。
じつは、この9.8%、ってのはプリキュア世帯視聴率の最高値です。
(おそらく今後破られることはないでしょう)
なぎさの誕生日のお話でした。
おお、ついに告白するのか・・
もう、すさまじいまでのラブコメ回です。
関東地区だけで177万世帯が応援したなぎさの恋愛。
いつの日か、成就するといいですね。
ふたりはプリキュア SplashStar
第1話「おっどろきの再会! ふたりは何者なの!?」
世帯視聴率 最高値 8.8% (49話の平均値は6.4%)
関東地区での推定視聴世帯数 159万世帯
ふたりはプリキュアスプラッシュスターで最も世帯視聴率が高かったのは
第1話「おっどろきの再会! ふたりは何者なの!?」でした。
咲と舞が出会う第1話です。
無事、変身しました。
最高視聴率が第1話だった、ってのがスプラッシュスターという
作品を象徴している気がします。
Yes! プリキュア5
第8話『相性最悪?りんとかれん』
世帯視聴率 最高値 8.6% (49話の平均値は6.6%)
関東地区での推定視聴世帯数 156万世帯
Yes!プリキュア5で、最も世帯視聴率が高かったのは
第8話「相性最悪?りんとかれん」でした。
これかぁ・・・
まだ、物語も序盤、ようやく5人が揃った時期のお話ですね。
プリキュア5は、結構、人間関係のギスギス感を惜しげもなく
描写した作品だと思いますが、そのウチの一つですね。
ナッツハウスに飾る「花」でモメる2人
ずっとギスギス描写をします。
途中、何故か2人で大食い対決が始まります。
まあ、最後は仲良くなりましたけどね。
これが、プリキュア5最高視聴率かあ・・・
プリキュア5はこういった人間関係を一つ一つ確認し
構築してくお話が多かったですね。
関東地区だけで156万世帯が目撃した、中学生のかわいらしい喧嘩、
最後はお互いのことを理解し合った良い話だったのではないでしょうか。
Yes! プリキュア5GoGo!
第11話「華麗に変身!ミルキィローズ」
世帯視聴率 最高値 7.5% (48話の平均値5.6%)
関東地区での推定視聴世帯数 136万世帯
Yes!プリキュア5GoGo!で、最も世帯視聴率が高かったのは
第11話「華麗に変身!ミルキィローズ」でした。
話数的には、序盤の他愛もない話が片付き1回目の佳境に入る位です。
失敗続きで後が無いスコルプさん、決死の覚悟でプリキュアに挑みます。
超絶パワーで5人のプリキュアを圧倒します。
でも、颯爽と現れた、ミルキィローズに、瞬殺されました。
ミルキィローズの初変身、という重要回がプリキュア5GoGoの最高視聴率でした。
当時はミルキィローズ、いったい何ルクさんなんだ・・と話題になっていたのを思い出しました。
フレッシュプリキュア
第38話「クローバーボックスをさがせ!!」
世帯視聴率 最高値 8.1% (50話の平均値は6.5%)
関東地区での推定視聴世帯数 147万世帯
フレッシュプリキュアで最も世帯視聴率が高かったのが、
38話「クローバーボックスを探せ!!」でした。
この回もある意味、伝説の回ですね。
物語も終盤に差し掛かる頃、
クローバーボックスをミキタンが無くします(別にミキタンが悪いわけじゃあないけどね)
言い訳せずに一人でクローバーボックスを探すミキタン。
↓きちんとした「大人」が描かれている良いシーンですね。
そして、なんといってもいまだに語り継がれている、
「ベリーソードは囮よ!!」
はこの回です。これが最高視聴率だったのかあ・・・
ミキタンメインの話ですが、それぞれの人間模様がしっかり描かれていた良い話だと思います。
ハートキャッチプリキュア
第7話「あこがれの生徒会長! 乙女心はかくせません!!」
世帯視聴率 最高値 8.4% (全49話の平均値6.5%)
関東地区での推定視聴世帯数 152万世帯
ハートキャッチプリキュアで最も世帯視聴率が高かったのは、
第7話「あこがれの生徒会長! 乙女心はかくせません!!」でした。
まだ序盤。キュアサンシャインになる前のいつき回ですね。
関東地区だけで152万世帯が目撃した、つぼみちゃんの失恋。
実は、貴重なキュアマリンの単独変身バンクが見られます。
パジャマ姿+髪をおろしたつぼみちゃん。
学校でこの格好。この後走って帰ります。
最後、いつきの成長した姿で終わりました。
この回で抑圧されていた「かわいいもの好き」が解放されるのが
後のキュアサンシャイン誕生につながるんです。
そういった意味でも需要な回だったのですね。
スイートプリキュア!
第30話「ワオーン! ヒーリングチェストの不思議ニャ!」
第33話「ホワワ~ン! みんなの夢はプリキュアの力ニャ!」
世帯視聴率 最高値 6.5% (全48話の平均値 5.2%)
関東地区での推定視聴世帯数 118万世帯
スイートは最高視聴率(6.5%)が2回あります。
まず1つめ。
第30話「ワオーン! ヒーリングチェストの不思議ニャ!」
まだ、アコちゃんがプリキュアになる前のお話です。
この回はスイートプリキュアファンの間でも人気の高い回ですね。
なんというのか、すさまじくテンポが良く、
全体的にギャグテイストながら重要な情報も散りばめられています。
ストーリーを説明しづらいなあ。ヒーリングチェストが意外とおちゃめさんだった話?
この回の演出は田中祐太さん。後のGo!プリンセスプリキュアの監督さんですね。
戦闘シーンは、何故かクイズ。いい意味で頭がおかしい回です。
2つ目は
第33話「ホワワ~ン! みんなの夢はプリキュアの力ニャ!」
プリキュアおなじみの親子回ですね。
3人のプリキュアが「自分の夢は何か」ということを認識する回です。
この回の一人で戦うキュアビートの戦闘シーンは良く動いて超かっこいいです。
物語最初の方から描かれていた親子の確執が解消された回です。
こういった丁寧に人間関係が描かれていたのもスイートプリキュアの特徴の一つでしょうか。
うん、とっても良い回でした。スイート最高視聴率もうなづけます。
スマイルプリキュア!
第11話「プリキュアがチイサクナ~ル!?」
世帯視聴率 最高値 7.2% (全48話の平均値5.3%)
関東地区での推定視聴世帯数 130万世帯
スマイルプリキュアで最も世帯視聴率が高かったのは、
第11話「プリキュアがチイサクナ~ル!?」でした。
まあ、ストーリー的には、いつもの楽しいスマイルプリキュアですね。
なおちゃんの方向を決定づけた回だったのではないでしょうか。
ちなみにこれ以外の「--ニナ~ル回」は、
8話 「みゆきとキャンディがイレカワ〜ル!?」 (5.4%)
20話「透明人間?みゆきとあかねがミエナクナ〜ル!?」(4.3%)
29話「プリキュアがゲームニスイコマレ〜ル!?」 (7.0%);2位
35話「やよい、地球を守れ!プリキュアがロボニナ~ル!?」(5.6%)
38話「ハッスルなお!プリキュアがコドモニナ〜ル!?」(5.3%)
実は、スマイルプリキュアの世帯視聴率ワンツーフィニッシュは「**ニナ~ル回」でした。
ドキドキ!プリキュア
第3話「最高の相棒登場!キュアダイヤモンド!!」
世帯視聴率 最高値 7.0% (全49話の平均値4.9%)
関東地区での推定視聴世帯数 127万世帯
ドキドキ!プリキュアで最も世帯視聴率が高かったのは
第3話「最高の相棒登場!キュアダイヤモンド!!」でした。
マナが必要としている、という想いから初変身しました。
この回で、キュアダイヤモンドの魅力に取りつかれた大きなお友達も多かったのではないでしょうか。
ハピネスチャージプリキュア!
第22話「新たな変身!?フォーチュンの大いなる願い!」
世帯視聴率 最高値 6.2% (全49話の平均値4.6%)
関東地区での推定視聴世帯数 112万世帯
ドキドキ!プリキュアで最も世帯視聴率が高かったのは
第22話「新たな変身!?フォーチュンの大いなる願い!」でした。
物語中盤、ずっと描写されてきた、ヒメといおなの確執が解消する回です。
プリカードをいおなに託すヒメ
「フォーチュン、プリカード全部あげる」「カードはまた集められる。本当に、ごめんなさい」
フォーチュンも謝る。「プリンセス、私の方こそごめんなさい」。
うん、良いシーンですね。
そしてバンダイ渾身の新しい玩具で、ファントムを退けました。
物語序盤から描写されてきた、ヒメといおなの確執。
これが解消され、フォーチュンが正式にハピネスメンバーになった回が
世帯最高視聴率でした。
物語的にも中盤のヤマのお話でした。
「あいてのことをかんがえて、きちんとあやまる」が
(まだ)ちゃんと出来ていた、とっても良いお話でした。
(参考)
Go!プリンセスプリキュア
2015年7月5日現在では、
第8話「ぜったい無理!? はるかのドレス作り!」
世帯視聴率 最高値は5.5% です。
こうやってざっと見てみると、
最高視聴率を取ったお話は、それなりに重要な回が多かったのかも知れません。
世帯視聴率は子供だけではなく、その親なりが観ないと上がりません。
子どものためにしっかりと作ることは、大人にも響くものなのでしょうか。
やってみたら面白かったので、次回は(いつになるかは不明ですが)
M1,M2、M3の視聴率からデータ出して、
「成人男子が最も見た、プリキュアシリーズのエピソード」も紹介できたらいいな、と思います。世帯、KIDSと何が違うのか、楽しみです。
<関連記事>
ハピプリの最高がフォーチュン初変身回だったので、イベントと視聴率の相関はあると思います。
視聴者の興味を引くイベントかどうかということではないでしょうか。