(※プリキュア以外の界隈はよく判らないので、プリキュアのみのお話です)
2020年11月27日。
来期のプリキュア「トロピカル~ジュ!プリキュア」が発表になりました。
何はともあれ、来年もプリキュアが観られる事に感謝です。
【新シリーズ情報】
— 東映アニメーション公式 (@toeianime_info) 2020年11月26日
2021年春「プリキュア」シリーズ第18弾✨
『トロピカル~ジュ!プリキュア』スタート決定🎉お楽しみに🎶
メイクでチェンジ❗ムテキのやる気❗
みんなで一緒にトロピカっちゃおー❣https://t.co/mR9uymTj85#precure #トロピカル~ジュ #トロプリ #新アニメ pic.twitter.com/790kadiytW
さて、新しいプリキュアが発表される時期になると、必ず公式発表前の「早バレ」が散見されます。
今回もそうでした。
公式からの「トロピカル~ジュ!プリキュア」の発表は2020年11月27日(金)AM6:00
しかしSNSやまとめサイトではその2日前には「トロピカル~ジュ!プリキュア」というワードが出回っていました。早バレです。
今回は公式発表の2日前、11月25日に「某匿名掲示板」で幼児誌のリーク画像が貼られたのが初出、その日のうちにツイッターやまとめサイトで拡散されました。
(中にはフォロワー数が2000以上で、日ごろからプリキュアの感想をつぶやいている様なアカウントも堂々と何回も拡散していてウンザリしていました。とても残念な事です。)
※例年ですと、10月中旬~下旬にかけて、商標登録の公開からタイトルとロゴが判明する、いわゆる「商標バレ」も起きますが、2020年は起きませんでしたね。
何故「早バレの拡散」がダメなのか、ちょっとまとめておこうと思います。
早バレの定義
「東映アニメーションからの公式発表前に情報が洩れる」のを「早バレ」と定義すると、プリキュアには大きく分けると3つのバレがあります
①:雑誌などの画像リークが某掲示板やツイッターに貼られる
②:商標バレ
③:おもちゃの解析バレ
①の「関係者リーク画像」は、もちろん流出させた本人は秘密保持の観点から完全にアウト、個人が特定されればペナルティがあるはずです。
さらにその情報を知ってしまった他人が「ツイッター等で拡散させる行為」も当然、機密情報の拡散となり大きな問題となります。
②の商標バレに関しては「法的には問題ないかもだけど、ツイッター等での拡散はやめておいた方が良い」扱いでしょうか。
③のおもちゃの解析バレとは、発売されているおもちゃを解析し、未出のキャラの画像やセリフを見出す行為です。(これが偶然にも出てしまう事もあるのでやっかいなのです)。こちらも個人で楽しむ分には問題ありませんが、情報を「拡散」することはやめておいた方が良いと思われます。
何故ダメなのか?
プリキュアの「早バレ」の拡散が何故ダメなのか?
「別に自分がバラしたわけではなく、落ちていたり回ってきた画像なのだから、ツイッターで拡散してもよいのじゃないか?」
そう思われる方もいるかもしれません。そうではありません。
早バレは「プリキュアの商売の邪魔をしている事」になるのです。
プリキュアの商売の邪魔をしている
例えば「来年のプリキュアが有る/無い」なんて情報は下手すると東映アニメーションの株価にも影響を与えるレベルの情報です。
そうでなくても、次期タイトルやビジュアルを「東映アニメが計画する時期以外に拡散する」ことは東映アニメーションの商売を邪魔する事、つまりは利益を損ねる事に繋がっていくのです。
それは引いては「プリキュアというコンテンツの首を絞める事」に他ならないのです。
大げさな、と思われるかもだけど「製作者側の意図するタイミングじゃない時期や場所」で、何も権利も持たない人間が無責任に勝手に情報を「拡散する」のは間違いなく、商売の邪魔をしています。
かつてスタプリの柳川Pの講演でも聞きましたが「プロデューサーの仕事の1つに情報の管理があって、いつ、どの情報を出すのかにはかなり気を使って統制している」旨の発言がありました。
あるコンテンツが作られ、どの様に情報を開示し、そこからどの様に利益を出していくのかは綿密なロードマップが敷かれています。そこではたくさんの関係者がその日に向けて動き、最大限に効果がでる様にコントロールしているのです。
部外者が勝手に拡散して良い訳はないのです。
プリキュアを貶(おとし)めたいのならばともかく、プリキュアが好きであるならば、プリキュアの足を引っ張る行為をしてはいけません。
自分が気持ちよくなりがためだけに、公式側に迷惑をかけてはいけません。
商標バレは良いのか?
では「公的な情報」である商標バレはどうなのでしょうか?
「商標バレ」とは、登録商標の照会によりタイトルやロゴが判明してしまう事です。
通常、商標登録を行うと、2~3週間後にその内容が公開され、誰でもネットを通して閲覧可能になります。
初めてだったらここを読む~商標出願のいろは~ | 経済産業省 特許庁
プリキュアでも、例年では10月中旬~下旬に特許庁のHPで公開されています。これを公式からの発表前に拡散する行為が「商標バレ」です。(2020年は起きませんでした)
「国から公開されている情報なのだから、どう扱おうと個人の自由じゃないか?」
と思われる方も多いかと思います。
しかしこれは、あくまで「利害が発生する人」が商標を検索して似たような商標が無いかを調べるためなのですよね。
例えば、新しい南国風の化粧品ブランド「トロピカルージュ」を立ち上げようとしていた企業が事前に商標を調べるためにあるものです。これは利害関係にありますからね。
しかし利害関係の全く無い人が、わざわざ商標を調べて「興味目的やバズり目的」で「拡散する」行為には疑問符が付きます。(商標を調べて「個人の胸の内にしまっておく」のは良いと思います)
何なら、ネットで拡散しないだけで、自分も友人とリアルで会った時に互いにネタバレ大丈夫か確認した上で、「来年は**かあ。どんなのだろうねえ」なんて話することも全然ありますし、いまなら(これもお互いネタバレOKか確認しあったうえで)クローズドなDMとかで話す分には良いと思います。
ただ、ネットで不特定多数に拡散するのは行儀が良くないと思います。
その行為は先述の様に「東映アニメーションの意図する公開タイミングではないため、東映アニメの商売の邪魔、ひいてはプリキュアの商売の邪魔」をしている事に他なりません。
商標バレに関しては、おそらく法的には問題無いかもしれません。公開されている情報ですからね。
ただ、公開されている情報だからと言ってどう扱っても良いわけではないのです。
(これは「官報で告知される自己破産者」を「自己破産者マップにして公開してはダメ」なのと広義で通ずるものと思われます)
自己破産における官報公告 ~破産者マップ閉鎖と自己破産を他人に知られる可能性
したがって、官報公告はあくまでも「債権者が破産手続に関与するための機会」を迅速かつ経済的に保障するための仕組みであり、ある人が破産したことをいわば「見せしめ」のような形で広く知らしめることを目的としているわけではありません。
だから商標バレに関しても「別に法的には問題ないかもだけど、プリキュアというコンテンツの邪魔をしている」という認識は持っておいた方が良いと思われます。
「玩具解析バレ」も同様です。
「既に発売されている玩具の情報」なのだから別にいいのじゃないか、と思われるかもですが、もちろん個人で楽しむ分には問題ありませんが、知ってしまった情報を不特定多数に「拡散」する行為は、プリキュア公式に迷惑をかける行為だと認識しておいた方が良いと思われます。
3:バレを憎んで、人を憎まず
「プリキュアファン(と思われるアカウント)が悪意を持って(というか自己満足の目的で)拡散していた事は残念だし、それはプリキュアというコンテンツの邪魔をしている事に他なりません。
ただね。
プリキュアって毎年新しく入ってくるファンも多く「リークによる情報拡散」が悪い事だと思わずに無邪気に拡散してしまう人もかなり多いのですよ。
今回もたまたま「トロピカル~ジュ!プリキュア」という単語をツイッターで見かけて、悪い事だとは思わずに(すでに公開された情報だと思って)拡散しているアカウントを数々見かけました。
要は「バレ情報だと知らずに拡散している」「バレ拡散が悪い事だと知らずに拡散している」人もいるのですよね。
そういう「無邪気バレ」に対しどう対応するのかは、もちろん個人の自由なのですけど、そういう人には怒るのじゃなく、「それとなく伝えていく」事も大切なのではないかと思います。
プリキュアが大好きな人である事には変わりないのですからね。
もちろん「自己満足や利益のためにバレ情報を拡散している輩やまとめサイト、動画」にはブロックなど断固とした処置は必要です。
まあ、この辺りの線引きが難しいのですけどね。
どうすればよいのか?
さて。「自分の知らない情報」を目にしてしまった場合、どうすればよいのか?
これは明確です。
・公式サイト、公式ツイッターなどを確かめる。(これが一番です)
・話題にしない。そのワードを含むツイート自体をしない。無視する。
(「未確認情報だけど来年はトロピカルージュプリキュアってマジ??発表あったの??」みたいなツイートも好ましくないと思います。徹底的な無視です。)
・知らずに無邪気に拡散している人には、それとなくやんわり教えてあげる。
・悪意を持って拡散している輩は容赦なくブロック等して平和を保つ
くらいでしょうか。
常に「公式サイト」「公式ツイッター」などを基準としておく事が、確実だと思われます。
変な情報を目にしてしまったら、まずは「公式を確認する習慣」をつけておくと良いかもです。
(※あと、プリキュアに限って言えば、幼児誌「おともだち」「たのしい幼稚園」の発売日の早朝にネットやツイッターで新情報が解禁される事が多いので、何かありそうな気配を感じたらチェックしておくと良いです)
自分のタイムラインは自分で構築を
「早バレ」はコンテンツを楽しみにしている人にとって、とても腹が立つ行為かとも思います。自分も意図しないタイミングでバレを見てしまった時はものすごく怒りが湧いてきます。
「早バレ」は意識しないと完全に防ぎきれません。自分もここ数年は必ずどこかから不用意に目に入ってきました。
しかし、ぐっとこらえて「早バレ」がタイムラインに出てこない様に、自分のタイムラインは自分で構築するしかないのですよね。
そもそも早バレしたって、数か月後にはみんなが知る事になる情報に何の価値があるのか、自分は不明なのですよね。(インサイダー取引じゃあるまいし)
なにはともあれ「早バレ」を面白がる文化は、自分には理解できません。
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こういう事書くと、やれ「学級会」だ「お気持ち表明」だとか揶揄されるのですけど、そんな事はどうでも良いです。
「ちゃんと言わなきゃ、相手には伝わらないよ?」は来海えりかの言葉だったでしょうか。
プリキュア公式に迷惑をかける行為は、ファンであればするべきではない、というのが自分の想いです。
(※本文は全て個人的な想いです。公式の見解ではございません。また他の方々がどう思おうと、どう行動しようと自由であると考えます。)
(おわり)
(「早バレ」に関しては、この辺りも参考に)
発売前の雑誌の内容をSNSで拡散することは - 乗合自転車の雑記帳
アニメや漫画の「早バレ」「速報」という名の情報漏洩の拡散はしないようにしよう - Togetter
一旦立ち止まろう「早バレ」といった『情報漏洩』は拡散ダメ絶対 - Togetter