現在(2016年9月現在)
「魔法つかい」という単語でgoogle画像検索するとこうなります。
画像引用:google画像検索
- (シークレットモードで検索しているので個人の趣味は反映していないハズです)
「プリキュア」という単語を入れずに「魔法つかい」*1だけで検索した結果です。
そうですね。
今や「魔法つかい」という単語は「プリキュア」を意味する単語になっているのです。
一般的に認知されている単語が、グーグル等の検索結果で、ある日突然「違う意味」として周知される現象は良くあります。
最近、話題になるのは「艦これ」での艦娘の名前や、刀の名前で検索するとイケメンキャラが出てくる現象などでしょうか。
戦艦や刀剣や神様の検索結果がゲームアニメ系で埋まる現象について - Togetterまとめ
別にそれを批判したいわけではなく(むしろ文化の推移としてとても面白いと思います)、ちょっと個人的に気になることがありました。
「魔法つかい」が「プリキュア」を意味する前には「魔法つかい」はどのような意味をもっていたのでしょうか。
そして、いつ「魔法つかい」は「プリキュア」になったのでしょうか?
ちょっと調べました。
方法
googleの画像検索には、検索ツールとして期間指定が出来ます。
これで期間をさかのぼって画像検索すれば、
「魔法つかい」がいつ「プリキュア」になったのか、が判ります。
(期間で終了日のみを指定すれば、その日付以前の結果が反映されます。)
画像検索はgoogle画像検索で行い、Chromeを使用、シークレットモード、セーフサーチオフにて行っています。
画像は全てgoogle画像検索結果を引用しています
結果
検索ワード「魔法つかい」
2014年12月1日
検索ワード「魔法つかい」
画像引用:google画像検索
2014年12月(魔法つかいプリキュア!放送の1年2ヶ月前)には「魔法つかい」で検索しても上位検索は「ふたごの魔法つかい」という絵本や「オズの魔法つかい」ですね。
「魔法つかいプリキュア!」のご先祖様は「オズの魔法つかい」だったのですね。
2015年6月1日
検索ワード「魔法つかい」
画像引用:google画像検索
その6か月後も当然「魔法つかい」は絵本の名前です。
2015年12月1日
検索ワード「魔法つかい」
画像引用:google画像検索
2015年12月(魔法つかいプリキュア!放送2ヶ月前)になると「魔法つかい」と「プリキュア」という言葉が徐々に関連づけられてきています。
(これは11月にいわゆる「商標バレ」がおきたり、11月27日にロゴだけの公式サイトが出来たためです。)
2015年12月26日
検索ワード「魔法つかい」
画像引用:google画像検索
そして、一気に検索画像が変わったのが2016年12月26日。
公式サイトオープンと同時に「魔法つかいプリキュア!」の画像で埋め尽くされます。
この2016年12月26日が、
「魔法つかい」という単語が「プリキュア」になった日といって良いのではないでしょうか。
この日以降は「魔法つかい」と検索すれば「魔法つかいプリキュア!」の画像が出るようになり、
現在(2016.9.15検索)
検索ワード「魔法つかい」
画像引用:google画像検索
今に至ります。
艦これの場合
ついでに「艦これ」の場合も調べました。
同様にgoogle画像検索を期間指定(終了日のみを指定)で行い、検索画像を見てみました。
(以下の画像は全てgoogle画像検索より)
検索ワード「金剛」
2013年6月17日
検索ワード「金剛」
2013年6月17日までは金剛といえば、「戦艦金剛」の画像でした。
2013年6月18日
検索ワード「金剛」
2013年6月18日に初めて、金剛に「違う意味合い」が含まれるようになります。
艦これのブラウザ版の公開は2013年4月23日なので、その約2ヶ月後です。
「金剛」が萌え出したのは、2013年6月18日だったのです。
2013年7月18日
検索ワード「金剛」
さらにその1か月後には新しい意味の「金剛」が検索画像の上位を占めるようになります。
現在(2016.9.15)
現在(2016年9月)では「金剛」といえば、こっちが主流になっています。
検索ワード:吹雪
2013年4月29日
検索ワード:吹雪
2013年4月29日までは、「吹雪」は「駆逐艦」であり、気象現象の吹雪でした。
寒そうです。
2013年4月30日
検索ワード:吹雪
2013年4月30日に初めて「吹雪」に艦これの「吹雪」の検索画像があがりました。
艦これブラウザ版公開から1週間後です。
吹雪が萌えだしたのは、2014年4月30日だった様です。
2014年4月30日
検索ワード:吹雪
その後は艦これの吹雪と、気象現象の吹雪が半々程度で推移します。
1年後にようやく「吹雪」の検索上位が完全に「艦これの吹雪」になりました。
現在(2016.9.15)
検索ワード:吹雪
そして現在、画像検索で「吹雪」を意味するものは「吹雪」です。
検索ワード:鹿島
2013年12月1日
検索ワード:鹿島
2013年ごろは鹿島の画像検索で表示されるものは「鹿島漁港」や「鹿島鉄道」が上位でした。
2014年11月1日
検索ワード:鹿島
2014年11月に「月刊少女野崎くん」の鹿島になりました。
(野崎くんのアニメ放送は2014年7月~9月)
その後2014年11月~2015年10月までは、
「鹿島」で画像検索すると「月刊少女野崎くん」の画像が大半を占めていました。
2015年11月19日
検索ワード:鹿島
「鹿島」に大きな変化が訪れたのは2015年11月19日。
2015年11月18日に艦これに「鹿島」というキャラクタが実装されました。
その翌日には画像検索が一気に艦これの鹿島で埋まるようになります。
現在(2016.9.15)
そして現在に至ります。
「鹿島」というワードは、
「鹿島の街並み」→「野崎くん」→「艦これ」と検索上位が推移しています。
面白いですね。
2つの組み合わせワード
ちょっとお話を変えまして、
グーグル画像検索では、「2つの単語で検索して初めて意味がでてくる」ワードがあります。
たとえば、全期間検索で
検索ワード「メロディ」
「メロディ」で検索するとサンリオの「マイメロディ」が出ます。
で、
検索ワード「リズム」
「リズム」で画像検索すると、リズムの説明画像が出ます。
でも、
検索ワード「メロディ リズム」
「メロディ リズム」で検索すると、一気にプリキュアの画像で埋め尽くされます。
単独の単語ではそれぞれ違う意味でも「メロディ リズム」で検索する輩の望んでいる画像がコレである、と頭の良いグーグル先生は理解しているのです。
では「メロディ リズム」がプリキュアを意味する以前、つまりスイートプリキュア放送前で「メロディ リズム」で検索すると何がでてきたのでしょうか。
2009年1月1日
検索ワード「メロディ リズム」
例として2009年1月、スイートプリキュア以前の「メロディ リズム」の検索結果例は
「おねがいマイメロディ」にでてくる「リズムくん」の画像でした。
この頃はまだ「メロディ リズム」の複合語に萌える要素はなかったことが判りました。
だから何だ、といわれると返す言葉は無いのですけど。
上手く使えば色々利用できそう
自分はこんなんなので、こういうことにしか利用できませんが、
この「期間指定による画像検索」って上手く利用すれば、色々と活用できそうですよね。
たとえば、
その年流行ったスイーツを視覚的に調べたり、
2010年の「スイーツ」
2016年の「スイーツ」
猫のトレンドを見たり、
2010年の「猫」
2016年の「猫」
なんか上手くやれば、色々面白そうではあります。
でもでも。
やっぱり個人的には
「響」が「ウイスキー」→「アイドルマスター」→「艦これ」と推移していく様や
(「スイートプリキュア♪」の「響」は入ってこなかった・・)
2010年「響」
2013年「響」
2016年「響」
あと、
2015年7月5日「一松」
その翌日
2015年7月6日「一松」
現在(2016年9月)
それまでは料亭だった「一松」が萌えだしたのは2015年7月6日だった、とか調べているほうが楽しいです。
(おわり)
(注意)
※この期間指定の画像検索は、まだ完全ではないのか、「一般名詞ではない無い単語」で過去の検索をすると(たとえば、2010年ごろの「キュアップラパパ」は何だったのか検索すると、「キュアップラパパ」を含むツイッターアカウントの画像を上位で拾ってきたりする)ので注意が必要です。一般的な単語の方が検索精度が高かったです。
また、今回の検索結果はあくまで筆者が2016年9月15~19日に行った結果であり、グーグルの検索アルゴリズムは日々変化しているため、同様の検索を行っても同じ結果にならない場合もあると思われます。
*1:魔法「つかい」ではなく魔法「使い」で検索すると普通にプリキュアでない「魔法使い」が検索されます。このあたり「使い」と「つかい」をきちんと分けて検索できるグーグルすごいと思います。