ねとらぼ様にて記事を書きました。
今回の記事は「日曜の朝の子供向けコンテンツ」を視聴データから追ったものです。
東芝映像ソリューション(株)様からレグザを利用した視聴データを使わせて頂きました。
この時の「プリキュア視聴からどの様に視聴者が動いているのか?」のデータが大変興味深く、ねとらぼの記事では文字数の関係で詳細は描き切れなかったので、画像使用の許可を得て自分のブログでも解説していきたいと思います。
※本記事においても、データは東芝映像ソリューション様から提供を受けた視聴データから作成したものを使用しています。(この「視聴データ」は全国144万台以上の東芝テレビ〈レグザ〉から視聴データを収集したもので、ビデオリサーチ社のいわゆる「視聴率」とは取得方法や集計方法などが異なります。
これは2020年12月13日(日)の
「プリキュアから、どの番組へと移行していったか?」のデータです。
(この日のプリキュアは「ナターシャのゆううつお勉強大作戦!」の回ですね。)
緑色の流れが、プリキュア視聴からの流入出です。
もう、この図だけで1時間くらい眺めていられるのですが、
判りやすくするためにプリキュアを「100」とした場合の、流入出状況を図にしてみました。
・プリキュアを見る前は18%が「ポケんち」を見ていて、92%は他番組を見ているorテレビ自体を未視聴である。
・プリキュアを見終わった後は、「仮面ライダーセイバー」に40%、「ポリス×戦士ラブパトリーナ!」に20%、「デジモンアドベンチャー」に3%、36%が「他番組に流れるか視聴を打ち切るか」である事がわかります。
チャンネルそのままの層も多分にいるのかもしれませんが、プリキュアからは、そのまま「仮面ライダー」へ流れる視聴者が多い様です。同じ女児向けの「ラブパトリーナ!」へはプリキュア視聴者の20%が移動しています。
また、プリキュアから同じ東映アニメーションの「デジモンアドベンチャー」へはほとんど移動していない事もわかります。
・プリキュア、仮面ライダーセイバーと観た人の72%は、そのまま「キラメイジャー」を視聴し、仮面ライダーからワンピースへと行く人はかなり少ない事も伺えました。
やはり「プリキュア→仮面ライダー→戦隊シリーズ」がワンセットになっている視聴者層が多い様です。
・「プリキュア→セイバー→キラメイジャー」と観た人は、そこまでで視聴を終わるか他番組へと流れる傾向にあり、続けて「キラっとプリ☆チャン」まで見る層はかなり少ない傾向にありました。(プリキュアを見ていた人が、プリ☆チャンを見ている層はわずか7%でした。)
・さらにプリキュアを見た人で「ミュークルドリーミー」まで見ている人はわずか6%しかいません。
・ただし、プリキュアを見ていて、かつ「プリ☆チャン」までたどり着いたコアな人はほとんどが「ミュークルドリーミー」まで見ている事も伺えました。
各番組別のプリキュア視聴者率
更に、このデータからは「各番組の視聴者のうち、プリキュアを見ていた人の率」もわかります。
(数値は丸めて5%単位にしています。)
例えば、
・仮面ライダーセイバーを見ている人のうち、40%はプリキュアを見ていた人
・ラブパトリーナを見ている人のうち、35%はプリキュアを見ていた人
・デジモンアドベンチャーを見ている人のうち、5%はプリキュアを見ていた人
等もわかります。
裏を返せば、ラブパトリーナを見ている65%は、プリキュアを見ていない層である、という事ですね。
同様に
「キラメイジャー」を見ている人の30%はプリキュアも見ていた、
「アースグランナー」を見ている人の20%はプリキュアを見ていた、
事もわかります。
また「キラっとプリ☆チャン」「ミュークルドリーミー」を見ている25%はプリキュアを見ていた、という事になります。
これも裏を返すと「プリ☆チャン」「ミュークルドリーミー」を(生で)見ている人の75%はプリキュアを見ていない人である、とも言えますね。
同じ女児向けアニメである事から、もっと層がかぶっているのかと思っていましたが、プリキュアとこの2作はそれぞれに視聴層が異なる事も伺えますね。
個人的なイチオシは「ミュークルドリーミー」です!!
※これはあくまで1日分のデータなので他の日には変わってくるかもなのですが、
なかなか日曜朝のこの辺りの動きって可視化できないので、とても面白かったです。
(おわり)