ツンデレキャラの定番髪色は「金髪ツインテ」なのでしょうか?
↓先日こんな記事を読みました
anond.hatelabo.jpこの匿名記事中では
ツンデレキャラは「金髪ツインテ」か「ピンク」かでモメていた様です。
じゃあ、という事で調べてみました。
<方法>
方法は単純に「ツンデレキャラ集めて髪の色をカウントすればいいかな」と思いました。
ただ、自分1人でツンデレキャラを収集すると、どうしても”恣意的なデータ”になるので、集合知を生かして、
ピクシブ大百科に記載の「ツンデレ」キャラ(ツンデレ (つんでれ)とは【ピクシブ百科事典】)、および、他ネット記事などでまとめられているツンデレキャラを取得しました。*1
今回は「女子キャラ」のみです。(本当は男子キャラも調べて傾向の差を見てみようかと思っていましたが力尽きました。)
キャラ数300人くらいだったので「手動でも行けるな」と判断。
キャラの髪の色を1つづつ目視で確認、集計しました。
また、同時に「年代ごとによる差」があるかどうかをみるために、そのキャラの初出年も取得しておきました。
アニメの初出年に関しては、いつもの骨しゃぶり 先生(id:honeshabri)の「100年分のアニメ作品リストをExcelデータで公開した - 本しゃぶり」を参考に。
ただし、ラノベ原作のアニメは「ラノベ1巻」の発行年を取得しているので、アニメ化の時期とは、ずれている場合があります。ご了承下さい。
(例:とらドラの逢坂大河は、アニメは2008年だけどラノベ1巻は2006年なので2006年でカウントしています。)
キャラはあくまで「ピクシブ大百科」記載(+α)のものです。
「そのキャラはツンデレじゃないだろ!」「あのキャラがいないぞ!」は僕のせいじゃないのでピクシブ大百科に言ってください。
<集計結果>
個人計測のため、髪色の間違い、年代の間違いなどあるかもしれません。ご指摘頂ければ修正します。髪の色が「金色」か「黄色」が微妙なのは「金色」でカウントしてあります。
(前述の通りラノベ原作のキャラは、アニメ初出年ではなくラノベ1巻の発行年を取得しています)
(代表的な「ツンデレキャラ」を青枠で囲ってあります)
<集計結果>
集計結果(円グラフn=301)
「ツンデレキャラ」の髪の色を集計した所、どの色もだいたい同じ割合でした。
特に「金髪」が多い、とか「赤髪」が多い、みたいな傾向はありませんでした。
つまりは、
「ツンデレ」=「金髪」
「ツンデレ」=「赤髪」
は、ただの思い込みの様です。
(もう少し何らかの特徴がでるかと思っていただけに少し残念です。)
また「金髪」+「ツインテール」は全体の7.3%でした。
こちらも「ツンデレ」=「金髪+ツインテ」を実証する程の数字ではありません。
ただし「金髪キャラ」67人の内、22人がツインテールでした(33%)。
つまりは「金髪のツンデレキャラ」の内、3人に1人は「ツインテール」である事が判りました。
この辺りが「金髪=ツインテール」を印象付けているものと思われます。
次に、年代による「ツンデレキャラ」の髪の色の変遷はあるのかどうか調べてみました。
3年区切りで、各髪の色の集計を取りました。
(年代による変遷)
まずは年代別の髪の色の変遷です。
(グラフの棒の色が髪の色になっています)
2003年以降に、急激に「ツンデレキャラ」が増加しています。
(ツンデレという言葉が「現代用語の基礎知識」に載ったのは2006年です)
しかし、これだけでは「この年代には、この髪の色のキャラが多い」といった所までは読み取れません。
なんとなく、2010年以降は「金髪キャラ」が少なくなっている傾向は伺えますが、どの年代も均等に髪の色が分布している感じを受けます。
そこで、各年代別の「百分率」にして、年代別の髪の色の割合を見てみました。
各年代別の割合で見ると、
1:ツンデレキャラの金髪割合は2000年~2012年までは25%程度で推移していたのが、2012~14年は11.9%まで下がってきている。
2:2006~2008年は金髪キャラの内、半数以上が「ツインテール」であった。
3:2012~2014年は「金髪」よりも「赤髪」の割合が増えてきている。
事が伺えました。
2010年前後でツンデレ髪界に「金髪」と「それ以外」の割合が逆転している傾向にあった様です。
2000年前半は「大空寺あゆ(君が望む永遠)」「沢近愛理(スクールランブル)」「三千院ナギ(ハヤテのごとく)」といった金髪ツインテのツンデレキャラが台頭してきた時代です。
アニメファンは、初めて見たツンデレキャラを親(マスターツンデレ)と認識する傾向にあり、ツンデレ原体験=ツンデレキャラの髪の色で記憶されるのでしょう。
つまり、2000年以前からのアニメファンは、比較的「ツンデレ」=「金髪、ツインテ」を思い浮かべる傾向にあり、
2010年以降にアニメファンになった比較的若い世代は「ツンデレ」=「金髪」の概念は薄いものと推測されます。
(もちろん「ヒナギク」「シャナ」「ルイズ」など前から金髪以外のツンデレキャラはいましたが、「傾向」として昔のアニメファンほど「ツンデレ=金髪」が強いのではないかと思われます。)
おそらくツンデレキャラの金髪→赤髪の変遷は「緋弾のアリア」の「神崎・H・アリア」、ラブライブ!の「西木野真姫」辺りから風向きが変わってきているのだと思われます。
釘宮理恵の存在
更に「2000年以前からもう20年以上アニメを見ている年季の入ったアニメファン」には「ツンデレ」=「釘宮理恵」という方も多いかと思います。
今回のリスト中で、釘宮理恵さんが演じたキャラを抽出したら301キャラ中、23キャラ(7.6%)も釘宮理恵さんの演じたキャラがいました。
つまり「ツンデレの8%は釘宮理恵で出来ている」といっても過言ではないのです。
年季の入っているアニメファンになればなるほど、「ツンデレ」といえば「釘宮理恵」を思い出す傾向にある事がわかります。
(まとめ)
・「ツンデレ」に特有の髪の色は存在しない。
・ただし、2000年後半は「ツンデレキャラの金髪」=「ツインテ」が多くなっていた。
・2010年以前からのアニメファンは「ツンデレ」といえば「金髪」イメージの傾向
・2010年以降のアニメファンは「ツンデレ」=「金髪」のイメージは薄い。
・古いアニメファンほど「釘宮理恵」さん=ツンデレのイメージが強い。
つまり
若いアニメファンは「ツンデレ」に「赤髪」などのイメージを抱きやすく
おじさんになればなるほど、「ツンデレ」=「金髪、ツインテ」をイメージしやすく、
アニメファンの年季が入れば入るほど、「ツンデレ」=「釘宮理恵」になる事が伺えます。
最後に、各年代別にキャラを並べておくので、
ざっとスクロールして髪の色を見るだけでも、ツンデレキャラの髪の色が金髪→赤髪、青髪へと変化していく傾向がわかると思います。
(赤枠は「金髪ツインテ」)
さあ、お気に入りの娘を見つけよう。
皆さまのお気に入りの「ツンデレ」は誰でしょうか?
僕は断然「キラキラ☆プリキュアアラモード」のビブリーちゃんです。
(左下の娘です!)
(おわり)
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*1:ただ、ピクシブ大百科中でも「春風どれみ」「巻機山はな」も何故かツンデレ扱いされていたので、それは個人的に省きました。だってどうみても「ツンデレ」じゃないもん