プリキュアが終わる時には、予兆がある？

同人誌「ゼロからわかるプリキュアの数字」より一部抜粋。

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売り上げ＝人気の指標では無い。

あと、重要な事としては「売り上げ」＝「作品人気」では無い、という事です。

例えば2006年は残念ながら、プリキュアはトイホビー売り上げを大きく落としましたが、当時は「おしゃれ魔女ラブandベリー」が女児向けコンテンツでは群を抜いて大ブームでしたし、2014年は「妖怪ウォッチ」「アナと雪の女王」等の大ブームがプリキュアの売り上げに影響を及ぼしました。

家庭で子どもに使う金額は毎年ほぼ一定なのです。何か大きなブームが起きると今や「定番コンテンツ」であるプリキュアは大きな影響を受けてしまいます。
そして、1度売り上げが落ち込むと、オモチャさんの売り場の棚が他作品に取られ、また「前年実績を元に今期の発注が行われる」ため、一度落ち込むと翌年以降にも大きな影響が出てしまいます。
一度落ち込むと翌年すぐに元通りに回復するわけでは無く、数年かけて徐々に回復していくのです。だから「売り上げ」＝「作品人気」では無いのです。
（「Yes!プリキュア５」の様に翌年V字で回復する、みたいな例外もありますが、そのYes!プリキュア５ですら、序盤１Qの売り上げは前年を下回っています）

プリキュアの数字を見る際には、他の女の子向けコンテンツでどんなブームが起きているか？を把握しておいた方が理解しやすくなるのかもしれません。

もちろん作品自体の出来、玩具の出来やキャラクターの造形などにも売り上げが影響される部分もあるでしょう。それは否定できません。
売り上げなんてものは、単純に「１つの事象」に左右されるものではなく、内部要因、外部要因様々な要因により左右されるのです。

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決算短信での言及　

決算短信では数字だけではなく、プリキュアがどの様に触れられているのか？も見ておいた方が面白いです。

例えば、2018年度決算短信では

「トイホビー事業につきましては、国内において「仮面ライダー」シリーズや「プリキュア」シリーズ、「ドラゴンボール」シリーズなどの定番ＩＰ商品の好調が継続したほか、「機動戦士ガンダム」シリーズの商品がプラモデルを中心に安定的に推移しました。」
（2018年３月期決算短信より引用）

と記載があり、プリキュアがバンダイにとって「定番IP」である事が言及されています。
決算短信で「どの様にプリキュアが表現されているか？」をチェックしておくとバンダイのプリキュアに対する評価が見て取れます。
ここ数年はプリキュアは「定番IP」として扱ってもらえています。
見るのは数字だけではないのです。

プリキュアが終わる時

仮に、プリキュアが終わる場合、まずこのバンダイナムコの決算短信から姿を消します。（もちろんバンナムだけではなく、東映アニメのIRからも姿を消すでしょうけど）

それはプリキュアがバンダイナムコの主力商品ではなくなったという事であり、この決算短信からプリキュアが消えた時はじめてプリキュアの「終わり」を覚悟した方が良く、さらに１～２年たった後でも、この決算短信にプリキュアが復活しない場合「ちょっと赤信号だな」といった感じで受け止めておく必要があるものと思われます。

逆に言えば、この決算短信にプリキュアの数字が記載され続けている限り、プリキュアというコンテンツが終わることはまず無い、と思っておいても間違いないものと思われます。

ですので、1年に1回、5月上旬の決算発表の時にでもバンダイナムコの決算短信を見て「ああ、ちゃんとリストに載っているな。来期の見込みはこれくらいか・・まだプリキュアは続くな・・」って思っていただければよいと思いますし、それだけでも決算短信を見る価値はあると思います。

プリキュアがちょっと不調だと、ネットなんかでは「もう来年はシリーズ終了なのじゃないのか・・？」「もう終わりだ・・・」なんて心配する人もいる様ですが、バンナムの決算短信と東映アニメの決算にも注目しておくと、そんな心配は杞憂である事もわかります。

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みたいな、プリキュアの数字に関する本
「ゼロからわかるプリキュアの数字」

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